FT-IRでわかる同位体効果 ― O–H と O–D の波数の違い
yusuke
ケム。
重水(じゅうすい)と聞くと、
と思うかもしれません。
でも正体は意外とシンプルです。
重水とは、水素の同位体「重水素」を含む水のことです。
水素には、主に3種類の同位体があります。
| 名前 | 記号 | 中性子 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 軽水素 | ¹H | 0 | 普通の水素 |
| 重水素 | ²H(D) | 1 | 安定同位体 |
| 三重水素 | ³H(T) | 2 | 放射性 |
私たちが普段飲んでいる水は、
ほぼすべて 軽水素(¹H) でできています。
たったそれだけの違いです。
でもこの「たった」が、
性質に大きな差を生みます。
分子量を比べてみましょう。
約10%重い水です。
そのため、重水は、
といった性質の違いがあります。
重水は、
同位体効果が非常に分かりやすい物質です。
「電子配置は同じなのに、
重さが違うだけで反応が変わる」
これを体感できるのが重水です。
重水は毒ではありませんが、
大量に摂取すると生物に影響があります。
理由は、
生命活動が精密な反応速度に依存しているからです。
重水は、
原子炉の中性子減速材として使われることがあります。
この性質を利用したのが
重水炉です。
あります。
実は、普通の水にも、
が含まれています。
つまり私たちは、
ごくわずかな重水を常に飲んでいるのです。