同位体

同位体とは何か?―同じ元素なのに重さが違う理由

yusuke

同位体って何者?

「同位体」という言葉、
化学や物理で一度は聞いたことがあるはずです。

でも正直、

  • なんとなく怖い
  • 放射線の話?
  • 原子量がズレる原因?

くらいの印象ではないでしょうか。

まずは定義から整理します。


同位体の定義

同位体とは、

陽子の数は同じだが、中性子の数が異なる原子

のことです。

ここがポイント。

  • 陽子数 → 元素の種類を決める
  • 中性子数 → 重さを左右する

つまり、
同じ元素なのに重さが違う原子が存在するのです。


炭素で見る同位体

炭素を例に見てみましょう。

同位体陽子中性子質量数
炭素126612
炭素136713
炭素146814

すべて炭素ですが、
中性子の数だけが違います。


なぜ同位体が存在するのか?

原子核は、

  • 陽子どうしの反発
  • 強い核力

という、ギリギリのバランスで成り立っています。

そのため、

  • 中性子が1個増えても
  • 別の安定構造になる

ということが起こります。

自然界は、
一つの元素につき一種類の原子しか許さないほど単純ではないのです。


安定同位体と放射性同位体

同位体には2種類あります。

安定同位体

  • 長時間変化しない
  • 自然界に普通に存在

例:炭素12、炭素13


放射性同位体

  • 時間とともに崩壊する
  • 放射線を出す

例:炭素14

炭素14は、
年代測定(放射性炭素年代測定)に使われています。


原子量と同位体の関係

ここで原子量の話につながります。

原子量は、

各同位体の質量 × 自然界での存在比
の平均値

です。

だから原子量は、

  • 整数にならない
  • 元素ごとに微妙な小数になる

のです。


塩素が分かりやすい例

塩素には主に2つの安定同位体があります。

  • 塩素35:約75%
  • 塩素37:約25%

この比率を平均すると、

原子量 = 35.45

という、
非常に中途半端な数字になります。


同位体が違っても性質は同じ?

化学的性質は、
ほぼ電子の状態で決まります。

同位体は、

  • 陽子数が同じ
  • 電子配置も同じ

なので、
化学反応における性質はほぼ同じです。

ただし、

  • 重さの違い
  • 振動の違い

によって、
わずかな差が出ることもあります(同位体効果)。


まとめ

  • 同位体は「同じ元素で重さが違う原子」
  • 中性子数の違いが原因
  • 自然界では同位体が混ざって存在
  • 原子量は同位体の平均値
  • 半端な数字は自然な結果

同位体を知ると、
原子量の小数点が「意味のある数字」に見えてきます。

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