重水とは何か?―「水なのに水じゃない」同位体の世界
yusuke
ケム。
「同位体」という言葉、
化学や物理で一度は聞いたことがあるはずです。
でも正直、
くらいの印象ではないでしょうか。
まずは定義から整理します。
同位体とは、
陽子の数は同じだが、中性子の数が異なる原子
のことです。
ここがポイント。
つまり、
同じ元素なのに重さが違う原子が存在するのです。
炭素を例に見てみましょう。
| 同位体 | 陽子 | 中性子 | 質量数 |
|---|---|---|---|
| 炭素12 | 6 | 6 | 12 |
| 炭素13 | 6 | 7 | 13 |
| 炭素14 | 6 | 8 | 14 |
すべて炭素ですが、
中性子の数だけが違います。
原子核は、
という、ギリギリのバランスで成り立っています。
そのため、
ということが起こります。
自然界は、
一つの元素につき一種類の原子しか許さないほど単純ではないのです。
同位体には2種類あります。
例:炭素12、炭素13
例:炭素14
炭素14は、
年代測定(放射性炭素年代測定)に使われています。
ここで原子量の話につながります。
原子量は、
各同位体の質量 × 自然界での存在比
の平均値
です。
だから原子量は、
のです。
塩素には主に2つの安定同位体があります。
この比率を平均すると、
原子量 = 35.45
という、
非常に中途半端な数字になります。
化学的性質は、
ほぼ電子の状態で決まります。
同位体は、
なので、
化学反応における性質はほぼ同じです。
ただし、
によって、
わずかな差が出ることもあります(同位体効果)。
同位体を知ると、
原子量の小数点が「意味のある数字」に見えてきます。