なぜ原子量はあんなに半端な数なのか?
yusuke
原子量って、どうして整数じゃないの?
周期表を見ると、不思議に思いませんか?
- 炭素:12.01
- 塩素:35.45
- 銅:63.55
「原子は1個1個あるんだから、
原子量もキリのいい整数になりそうなのに……」
そう思ったあなた、感覚は正しいです。
でも原子量が半端なのには、ちゃんと理由があります。
原子量と質量数は別モノ
まず大事なポイントです。
- 質量数:陽子+中性子の数(整数)
- 原子量:自然界に存在する元素の質量の平均値
つまり、
原子量は「1個の原子の重さ」ではありません。
同位体の存在
ほとんどの元素には、同位体があります。
同位体とは、
- 陽子の数は同じ
- 中性子の数が違う
原子のことです。
例えば炭素には、
- 炭素12
- 炭素13
- 炭素14
という同位体があります。
自然界では混ざっている
自然界の炭素は、
- ほぼ炭素12
- 少量の炭素13
が混ざった状態で存在しています。
そこで原子量は、
各同位体の質量 × 存在比
を足し合わせた平均値
として決められます。
平均を取れば、
当然キリの悪い数字になります。
塩素の原子量が特に半端な理由
塩素の原子量 35.45 は、
「半端さ」の代表例です。
理由はシンプルで、
- 塩素35:約75%
- 塩素37:約25%
という、ちょうど割り切れない比率で存在しているからです。
もし50:50なら、
原子量は36になります。
原子量12がちょうどいい理由
「じゃあ炭素12はなぜピッタリ12?」
これは偶然ではありません。
原子量の基準として、
炭素12の原子量を「正確に12」と定義
しているからです。
ここを基準に、
他の元素の原子量が決まっています。
昔と今で原子量は違う?
実は、原子量は
少しずつ更新されることがあります。
理由は、
- 同位体の存在比の変動
- 同位体存在比の測定精度向上
など。
教科書の値と最新データで
微妙に違うことがあるのはこのためです。
まとめ
- 原子量は元素の平均的な質量
- 同位体が存在するため整数にならない
- 炭素12が基準になっている
原子量の小数点は、
自然界の複雑さそのものを表しています。